中学生でも解ける外伝 高校入試難問43★★ ラ・サール高
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★ ...出題校ぐらいのレベルの高校志望なら完答できるべき。
★★ ...出題校ぐらいのレベルの高校志望なら半分くらい解ければ十分。
★★★...難しすぎる、いわゆる捨て問。
問題
★★
半径2の円周上に4点A,B,C,Dを、弧AB:弧BC:弧CD:弧CD=4:4:3:1となるようにとる。
(1) ACの長さを求めよ。
(2) BDの長さを求めよ。
(3) ADの長さを求めよ。
ヒント、着眼点
(1) ACを引くと、△ABCは正三角形になります。これを利用します。
(2) △BCDを見て、∠CBDを求めると...
(3) まあまあ難問。円の中心をOとすると△OADのみをみて解くことができるのですが...
以下、解答
解答
(1) 2√3
(2) √6+√2
(3) √6-√2
解説
(1)
円の中心をOとする。△ABCは正三角形なので、直線AOを引くと、図のように30°,60°,90°の直角三角形ができるので、AC=2√3
(2)
∠ABC=60°、弧CD:弧DA=3:1より、∠DBC=45°
円周角の定理より、∠BDC=∠BAC=60°
△BCDで、CからBDに下ろした垂線の足をHとすると、△HBCは直角二等辺三角形、△CDHは30°,60°,90°の直角三角形である。
BH=BH=√6
DH=√2
よってBD=√6+√2
(3)
△OADに注目する。弧ADは円周の1/12だから、∠AOD=360°×1/12=30°
OA=ODより、△OADは二等辺三角形で、∠OAD=∠ODA=75°
∠DAP=30°となるようにOD上にPをとり、PからOAに垂線を引き、交点をQとする。
△APQは直角二等辺三角形、△OPQは30°,60°,90°の直角三角形である。
また、△ADPは∠ADP=∠APD=75°より二等辺三角形である。
AQ=xとすると、PQ=x、AP=√2x、OQ=√3x
よってx+√3x=2よりx=√3-1
AD=AP=√2x=√6-√2
補足1
(3)で、AからODに垂線を引いて三平方の定理を使ってADを求めようとすると、二重根号が出てしまい、中学生では解けなくなってしまいます。
1:2:√3を使ってAH=1、OH=√3
HD=2-√3
△AHDで三平方の定理をつかうと、
となり、ここで詰まってしまいます。二重根号の外し方を知っているのであればよいのですが、まず無理でしょう。
なのでなのですが...
二重根号を外すのは高校数学の内容ですのでここでは紹介しないでおきます。
補足2
高校受験の上級知識として、15°,75°,90°の直角三角形の辺の比があります。知らなくても全く問題ないのですが、一応紹介しておきます。
これを覚えていれば、(3)はOからADに垂線を引くと一瞬でが求められ答えが得られます。
↓ 次回と前回
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written by k