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中学生でも解ける外伝 高校入試難問30★★ 巣鴨高校

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たまに大学入試でない問題がまざるこのシリーズ、今回は高校入試が違づいているので、高校入試が終わるまで、一週間に一問(筆者の余力があればもっと早く)のペースで高校入試の難問を紹介していこうと思います。それに応じてタイトルを少し変えますが、ナンバリングは引き継がれます。難易度の基準もすこし買えます。中学何年の範囲の知識が要求されるかも書いていこうと思います。

 

★  ...出題校ぐらいのレベルの高校志望なら完答できるべき。

★★ ...出題校ぐらいのレベルの高校志望なら半分くらい解ければ十分。

★★★...難しすぎる、いわゆる捨て問。

 

問題
★★

1以上の整数nについて、√nの整数部分をA(n)で表すことにする。 

(1) A(30)を求めよ。

(2) A(n)=7となるnの個数を求めよ。

(3) A(1)+A(2)+A(3)+...+A(99)+A(100)の値を求めよ。

 

 

ヒント、着眼点

(1) 整数部分の基本問題。これは必ず正解すること。

(2) A(n)=7は、「√nの整数部分が7」を意味することに注意すればこれも解けるでしょう。

(3) A(1)からA(100)までの値を順番に考えると、

1,1,1,2,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,...,9,9,9,9,9,10

何個かの1、何個かの2、何個かの3、...、何個かの9、10は1つだけとなるはずです。(A(99)=9、A(100)=10より、10は1つだけになる)

1,2,3,...がそれぞれいくつあるのかを求めることを目指しましょう。

 

 

以下、解答

 

 

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解答

(1) 5

(2) 15個

(3) 625 


解説

(1)

\displaystyle \sqrt{5^2}<\sqrt{30}<\sqrt{6^2}より、\displaystyle 5<\sqrt{30}<6

よってA(30)=5

(2)

A(n)=7より、\displaystyle 7\leqq\sqrt{n}<8

よって

\displaystyle 49\leqq n<64

nは64-49=15個

 (3)

A(n)=aとすると、\displaystyle a\leqq\sqrt{n}<a+1 これより、

\displaystyle a^2\leqq n<a^2+2a+1

この条件を満たすnの個数は、

\displaystyle a^2+2a+1-a^2=2a+1

a=1のとき、nの個数は3

a=2のとき、nの個数は5

a=3のとき、nの個数は7

a=4のとき、nの個数は9

a=5のとき、nの個数は11

a=6のとき、nの個数は13

a=7のとき、nの個数は15

a=8のとき、nの個数は17

a=9のとき、nの個数は19

a=10のときは、nは100までの整数だから、nの個数は1

以上から答えは、

1×3+2×5+3×7+4×9+5×11+6×13+7×15+8×17+9×19+10×1=625

 

 

補足

(3)の解説で、

\displaystyle a^2\leqq n<a^2+2a+1

この条件を満たすnの個数は、

\displaystyle a^2+2a+1-a^2=2a+1

としました。これは、

√nの整数部分がaとなる整数nは2a+1個

という意味です。

 

 

 

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