日比谷高校のススメ

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日比谷高校OBが日比谷の過去問解いてみた!! ~Introduction~

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 日比谷高校の入試をOBが徹底分析!!

 さかのぼること約5年前。都立高校の推薦入試で初めて集団討論が導入された年に私は日比谷高校を受験しました。受験期間は毎日のように当時通っていた学習塾に足を運び、各教科の先生方に「自校作成校」独自の記述式試験の答案を添削していただいたものです。その甲斐あって無事合格を手にすることが出来ました。

 

 そして、大学受験を終えた今、果たして「都立最難関」との呼び声高い日比谷高校の過去問をどれだけ「余裕」を持って解けるのか。私達OBが自らの手で実際に平成29年度日比谷高校の過去問(国・数・英)を解いてみました!そして点数のみならず、解いた上での注意すべきポイント時間配分など、私達が思ったことについてまとめていきます。

日比谷高校を受験しようと考えている方は是非参考にしてみて下さい!!

 

 まず今回はその導入として

1.「自校作成型」の一般入試

2.合格するための得点の目安

3.内申点

について簡単に紹介したいと思います。

 

1.「自校作成型」の一般入試

 一部の都立高校では、「国語」「数学」「英語」の三教科の入試問題を独自に作った問題に置き換えています。日比谷高校もそうした「自校作成校」の1つです。特徴として、共通問題と出題範囲は変わらないものの、問題の難しさが格段に高いことがいえます。また、理科と社会は共通問題と同じ問題となるため、国語、数学、英語は平均点が低く、理科と社会は平均点が高くなります。

 

2.合格するための得点の目安

 かつて、日比谷高校の学校説明会に参加して、次のようなことを担当の方から聞きました。

「国語数学英語は6割、理科社会は9割」

日比谷高校のはこの程度の点数を取れる生徒を求めているようですので、この点数を目標とするとよいと思われます。

 

 

さて、ここで最新年度の受験者平均と比較してみましょう。

科目    国語     数学     英語     理科     社会  
   平均点   71.8  64.7  74.7   87.7  88.8

  表1 平成29年度の平均点(男子)

科目    国語     数学     英語     理科     社会  
   平均点   74.0  57.6  76.5   84.4  86.2

  表2 平成29年度の平均点(女子)

 

 実質倍率が 男子 1.92 女子 1.75 であるため、平均点より少し低い点数が合格最低点といえます。この点数をみると、この年度は国語数学英語は6割でなく7割取る必要がありそうです。

6割という数字は嘘なのでしょうか。

そんなことはありません。

 

原因は、おそらくこの年度の問題の難易度が比較的簡単であったからです。

平成27年度から平成29年度まで、日比谷高校をはじめとする進学指導重点校は、グループ作成という入試制度を取り入れていました。これは、進学指導重点校だけの共通問題なるものを入試として採用するものでした。

このグループ作成という制度は、失敗だと考えられます。なぜなら、日比谷高校や西高校など、進学指導重点校のなかでもトップの学校において、平均点が例年より高くなってしまったからです。

 

受験において、合格最低点が5割程度であるような問題がちょうどよい難易度と言われています。日比谷高校において、共通問題のままだと平均点が高くなり過ぎてしまい、受験生の間に差が出にくいという問題があり、導入されたものが自校作成問題です。そして、これによって平均点は下がり、受験者の間の差がよりはっきりしました。しかし、平成27年度からグループ作成を行うことによって、再び平均点が高くなってしまいました。これでは本末転倒でしょう。これがグループ作成という制度の失敗です。

 

来年度から自校作成に戻るので、平均点はまた下がり、結果として5~6割に落ち込むことが予想されます。過去問演習をする際は、グループ作成の問題は7割、自校作成の問題は6割を目指してみてはいかがでしょうか。

また、理科社会は国語数学英語に比べ、圧倒的に簡単であるので、9割といわず常に満点を狙うつもりでいましょう。そうすると、結果的に本番で安定して9割を取ることができます。

 

 

 

3.内申点

 さて、多くの受験生にとって気になるであろう内申点について、OBだからこそわかる真実を語ります。

 内申点は、全体を通して

男子平均40~42 女子平均41~43 

といった感じです。また、推薦合格者に限っては

男子平均43~45 女子平均44~45(ほとんど”オール5の”成績)

といったところでしょう。

 私たちの受験期以上に実技科目が重視されるようになった以上(平成29年度入試より5教科の内申点+実技科目の内申点×2 計65点)、日頃から中学校の勉学に励んだ生徒が有利なのは間違いありません。

 さらに、当日の試験の結果のみで合否を決める通称”1割選考制度”も廃止され、

内申点はさらに重要になっていると断言できます。

 下記の画像は実際に筆者(AKKY)が受験で利用した調査書です。

諸活動の記録には、

・部活で都大会に出場した経歴

・学級委員長を務めたこと

・外部の論文コンクールで入賞したこと

などを書き連ねましたが、いずれも大したアピールにはなりませんでした。

むしろ、その程度の経歴は推薦合格者であれば皆持っていると言えます。

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~最後に~

以上がOBから見た日比谷高校の受験の真実です。脅かしているわけではありません。

各中学のトップクラスの成績を収めた者が一堂に会してしのぎを削ります。

内申点高くて当然、むしろ低い場合は当日に試験で巻き返せるだけの得点を取らなければなりません

日比谷高校を目指そうと思っている中学生の皆さんは、学校での学習を疎かにしないことが肝要です。頑張ってください。

 

 

 

Written by AKKY and k(一部執筆)

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