日比谷高校のススメ

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日比谷生からの挑戦①解答

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問1.  302018の桁数を求めよ。ただし、必要ならばlog103 = 0.4771を用いてもよい。

問2. 302018と201830はどちらの方が大きいか。また、桁数はどれくらい違うのか。ただし、log102 = 0.3010とする。

問3.(研究) 30x=2018yとなるx,yの組を一般的に求めることは出来るのか。

 

問1. 302018を10を底とする対数をとって、

log10302018 

= 2018 log1030

= 2018( log1010+log103)

= 2018(1+0.4771)

=2980.7878

よって2981桁

問2. 201830を10を底とする対数をとって、

log10201830

= 30log102018

= 30(log102+log101009)

ここで、log102≒0.3010、log101009≒log101000=3であるから、

30(0.3010+3)

= 99.030

よって201830100桁

 

問3. (研究) 30x=2018y...①を先ほどと同じようにして、

xlog1030=ylog102018

問1、問2で用いた近似値を使い、

1.4771x=3.3010y...②

これを満たすようなx,yの組であれば30x=2018yが成り立つ。

実は、①を満たす有理数の組はない(※)が、②を満たす有理数の組なら求められる。

たとえば(x,y)=(3.3010,1.4771)など。

実際に同じ値になるのか。

303.3010≒7.5158×104

20181.4771≒7.6155×104

すこし値のずれが生じた。(相対誤差1~2%)

このずれの原因はlogの近似値を小数点以下4桁までとしたことやlog101009≒log101000=3としたことによると考えられる。

log103 = 0.4771とlog102 = 0.3010のように有効数字を4桁とする一貫性を保つためにlog101009≒3.004とすれば、(x,y)=(3.3014,1.4771)となり、

303.3014≒7.5261×104

20181.4771≒7.6155×104

すこしだけ差が縮まった。

 

今回の問題は、logに関する基本的な知識のみで解ける、標準的な問題だったと思います。

 

 

 

計算に利用したサイト

高精度な高等関数が使えるフリー計算

 

(※)①を満たす有理数の組はないことの証明は、

xlog1030=ylog102018を変形し、

y=x(log1030/log102018)=x(log201830)

ここで、log201830が無理数であることを示せばよい。それは有名な「log102が無理数であることの証明」と同様の手順で示すことができます。

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