日比谷高校のススメ

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シラバスを読みとけ!〜数学編〜

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シラバスからの引用を交えつつ、数学を学ぶ姿勢について考えていきます。引用部分はかぎかっこ(「」)で示します。

 

実は高校で数学は文系であろうと十分に勉強する必要があります。特に文系の学生は数学に対し苦手意識を抱くことが多いですが、それでもやらねばなりません。なぜ数学が必要なのか。シラバスに答えが書かれています。

 

センター試験においては、国公立大学の多くが数学ⅠAを必須科目としている。」

国公立大学といくつかの私立大学のセンター試験に直接関わり、また難関国公立大学の受験科目、一部の私立大学文系の地歴・公民に代わる選択科目」

東大を始めとする国立大学を受験するにはセンター試験で数学を受ける必要があります。

また、東大では文系であっても二次試験で数学の問題が出題されます。近年は問題がやや易化しているのもありますが、数学の合格者平均が非常に高いです。つまり、東大を目指すなら数学が十分にできないといけないのです。

 

さて、そんな数学の攻略法もシラバスに書かれています。

予習を前提とした授業を行う。予習で曖昧な部分を授業で理解する。予習をせず、ただ授業を聞くだけ、ノートをとるだけ、黒板を写すだけという受け身の状態に陥ることなく、積極的に授業に取り組む姿勢がまず望まれる。 ノートの作り方や書き方にも工夫を凝らし、復習やテスト勉強時に有効に活用できるようにする。」

家庭での演習時間を確保することは極めて大切である。授業で行った内容の復習のために、傍用問題集(サクシード)で演習をし、理解を深めると同時に、疑問を抱き、その疑問を解決していく。

ようするに、

  • 予習をし、分からなかった部分を授業で解決する。
  • ノートを工夫してとる。
  • 家庭学習の時間をしっかりとり、その時に復習として問題集(サクシード)を解く
  • 次々と疑問を抱き、解決する

この4つをやれ、ということです。

4つ目以外は非常によく言われているごく当たり前のことなので拍子抜けするかもしれませんが、日比谷高校の先生方がわざわざ文章に示しているということは、完璧にこれができている人は多くないのです。ノートをどう工夫してとればよいか、一度自分で考えてみるのがよいでしょう。

 

4つ目について少し補足説明をします。自分で課題をみつけて自分で成長しろ、ということを言っているのです。数学は問題集を完璧にするのでは不十分です。一つの問題を通し、教科書の例題や先生の説明を通し、どうしてその考え方でうまくいくのか、この数字が別のものになったらどのような挙動をするのかなどを考えるべきです。このような与えられたものの本質を見抜いたり、その裏に隠された真意を究めることが求められるのです。

 

筆者kは中3の時、三平方の定理を習って、直角三角形の3辺の長さがすべて整数のとき(3,4,5や5,12,13など)といくつかが無理数の時(1,2,√3や1,1,√2など)があることに疑問を持ち、そこから「3辺全てが整数となる組は無限に作ることができるか?」と疑問を持ち、授業中に先生の話をほとんど聞かずにひたすらその問題の解決に努めました。(先生が解かせるであろう問題は先にすべて解いたうえでこの問題にとりかかりました)

最終的に三平方の定理を満たすあらゆる3つの整数の組の作り方を見つけ、無限に存在することが確認できた時はとても興奮した記憶があります。

 

これは少し特殊な例かもしれませんが、このようにただ言われたことを飲み込むだけでは本当に数学ができるようにはならないのです。自分で疑問を次々見つけ、考えることで数学の力は発達します。

 

 

おさらいすると、

  • 予習をし、分からなかった部分を授業で解決する。
  • ノートを工夫してとる。
  • 家庭学習の時間をしっかりとり、その時に復習として問題集(サクシード)を解く
  • 次々と疑問を抱き、解決する

日比谷高校に進んだ皆さんが、数学が得意になることを願っています。 

 

 

written by k

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