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【数学小話】スカイツリーからどこまで見える?①

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スカイツリーの展望台に行ったときにふと思いました。

ここからどこまで見えるのか?

 

展望台で一人スマホの電卓を起動して計算に没頭する男がそこにいた…

 

さて、数学の問題として解くには、当然ある程度状況を簡単なものに置き換えます。これをモデル化といいます。

ここではこのようなモデル化をします。

 

  1. 観測者の高さは634mとする
  2. 地球を完全な球体とし、地球上にはスカイツリー以外の建造物がないものとする
  3. 観測者のいる地点から出た光が直進して到達できる地点は「見える」ものとする
  4. 「見える」場所のうち最も遠いところまでを「見える距離」とする

では計算していきましょう。

「地球の半径」Google検索すると一番上に6371kmとあるのでこの値を採用しましょう。

(実際の地球はそもそも完全な球体ではないので半径というものは存在するのか、という議論はここでは置いておきます)

 

 

1. 三平方の定理による計算

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634mの巨人が地球に立ち、視線がちょうど地球のある1点をかすめている図があります。ちょうど視線が接線になることを利用し、直角三角形を作って三平方の定理で見える距離aを求めます。

a2=(6371634)2-(6371000)2

この式からaを計算すると、

a2=8078829956

a≒89882

ということで三平方の定理で計算すると、

スカイツリーの先端からは89882m先まで見ることができる

ということが分かりました。

厳密にいえば、地球のスカイツリー周辺には数えきれないほどの建造物があるのでピッタリ89882m先の地点が見えるかというと、そんなことはありません。

スカイツリーの先端から地平線まで89982mある

という言葉の方がより正確で正しい言い方かもしれませんね。

 

 2. 一般の高さにおける地平線までの距離

 高さを634mとしていたところをx mと置き換え、全く同じ計算をして出てきたものこそが、「高さx mの地点から地平線までの距離の公式」です。

 a2=(6371000+x)2-(6371000)2

    =(12742000+x)x

a=√(x2+12742000x)

x2だけでなく12742000xもルートの中に入る、という意味をこめてかっこを書きました。

xに今自分のいる高さを電卓で打ち込んで計算するだけで地平線までの距離が出せます。

x=10ならa≒11288

たった10m高いところにいるだけで11km先まで見えるようです。

現実では建造物などがあるのでしっかり11km先まで見えることはないかと思います。

 

 

3. 三平方の定理の公式の検討

さてこの公式でどの高さでも地平線までの距離が求められるかというと、実はこの公式には欠点があります。

a=√(x2+12742000x)

公式を見て気づいた方がいるかもしれませんが、xを大きくしていくとaがどこまでも大きくなります

 「あたりまえじゃないか」と思うかもしれませんが、欠点があります。

この公式は観測者から水平線までの距離を与えるものです。無限に高い所にいれば水平線までの距離が無限になるのは当然ですが、場面によっては、観測者から水平線までの距離ではなく、次の距離が知りたいという場合もあるでしょう。

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「○○m先が見える」というのは、あくまで「地面を○○m進んだ先が見える」という意味で使うことの方が一般的です。 

 では、この「水平距離」を求めるにはどうするか。

そこで高校で学習する三角関数とその応用を用います。

詳しいことは次回やります。

 

 

 

 

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