中学生でも解ける大学入試数学66★★ 2013年埼玉大
↓ここからカテゴリー別に記事を見ることができます。↓
初めて見ると、こんな問題が大学入試にあるの?と思うかもしれません。
問題
★★
(1) の大小を比較せよ。
(2) の大小を比較せよ。
ヒント、着眼点
問題文は誰でも理解できるほど簡単な問題ですが、どう大小を評価するのでしょうか。当然、直接計算できません。
指数といえば、高2の数Bで登場するlogが使いたくなりますが、この問題に
「ただし とする」
のように、logの具体的な値が与えられていないので実質logは使えません。
ではヒントを。
指数がそろっていれば、大小は明らかに比較できます。例えば、
であれば後者の方が大きいです。20乗するもとの数自体が大きいからです。
以下、解答
解答
(1)
(2)
解説
(1)
なので、
ここで、 の指数である、570と90の最大公約数は30なので、
と変形すれば、 の大小を比べればよいことになる。
したがって、
すなわち、
よって、
の大小
は、
の大小
で決定する、という考え方。
・ポイント
手計算できる数字で近似して評価する。概算するなどして大小を見極めてから記述していく。近似をするときに、上から近似するのか下から近似するのかはしっかりしないといけない。
AとBの大小を比較するのに、概算でA>Bであると分かっているなら、
A≧C、B≦Dと近似して、C>DよりA>Bとする、などがよい記述ですが、例えば
A≧C、B≧Dと近似すると、C>DよりA>Bとはできません。
A>C>D>B のような、一列の不等式を作るように近似するのが大切です。
(2) (1)より、
ここで、 の指数である、100と570の最大公約数は10なので、
と変形すれば、 の大小を比べればよい。
よって、
さらに、
また、
であるから、
より、
だから、
よって、
すなわち、 よって、
(2)はなかなかむずかしい。63を64-1とみるのがポイント。
の大小
は、
の大小
と等しくて、
で決定する、という考え方。
補足
前回
次回
written by k