中学生でも解ける大学入試数学55★ 2002年お茶女大
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問題
★
1から2002までの自然数のうち、45で割ったときの余りが45で割ったときの商より小さいものはいくつあるか。
ヒント、着眼点
「何通りあるか」問題は、計算でパパっと求められるものもあれば、根気よく順に数えて求めるものもあります。今回はうまく順に数えればよいでしょう。
このような問題で、うまく数えることができる、というのはいわゆるセンスがしばしば要求されます。この問題を通して、センスを磨きましょう。
以下、解答
解答
969個
解説
まず、該当する自然数はどのように現れるのかを把握しましょう。1から2002までの自然数を45で割ったときの商とあまりがどのように変化するかが分かれば、該当する自然数の現れ方も分かります。
ここでは、うまく数えるコツとして、周期性に注目した場合分けをします。1から順に自然数を45で割ると、余りが(0~44)が繰り返し現れます。この長さ45の周期を利用するために、商で場合分けをしてみましょう。
①1から44
商0 あまり1~44
該当なし
②45から89
商1 あまり0~44
該当1つ(45÷45=1...0)
③90から134
商2 あまり0~44
該当2つ(90÷45=2...0, 91÷45=2...1)
④135から179
商3 あまり0~44
該当3つ(135÷45=3...0, 136÷45=3...1, 137÷45=3...2)
ここまでやると、該当するものが、0つ、1つ、2つ、3つ、4つ、...となっていくことが分かります。あとは、場合分けがどこで終わるか、最後を確認すればよいでしょう。
2002÷45=44...22、45×44=1980であるから、
〇1935~1979
商43 あまり0~44
該当43つ(あまり0~42)
〇1980~2002
商44 あまり0~22
該当23つ
よって、答えは、
(1+2+3+...+43)+23=969
補足
このように、闇雲に探すのではなく、うまーく数える。これはある程度の訓練なしでは身に付きません。答えがでればオッケー、という楽観的な思考をせず、よりよい解法、より効率的な見通しの良い解法はないか、と貪欲になりましょう。
(当然私の解法が一番エレガントであるとは限りません。このブログは考えるヒントとしてご活用ください。)
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written by k