中学生でも解ける大学入試数学53★ 1998年横浜国立大
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問題
★
平面上に一辺4の正三角形がある。0<r<1として、平面上にある半径rの円が、その中心がこの正三角形の辺上を一周するように動くとき、この円が通過する部分の面積を求めよ。
ヒント、着眼点
まずは自分で図を描きましょう。正確に描きましょう。
どこがとんがった角で、どこが丸い角かを間違えずに図が書けることが最初の関門でしょう。
もし正しく図が描けたら、うまく図形を分割するなりして面積を出しましょう。
ヒント:この公式が使えるかもしれません。高校受験生なら覚えるべきものです。
一辺の長さがaである正三角形の高さは、
面積は、
難関校を目指す受験生なら、この公式の導出も説明できるようになるべきでしょう。正三角形を半分に切って、を使えばすぐ出ます。
以下、解答
解答
解説
図はこのようになります。外側は丸い角で、内側はとんがります。もしこれがうまく想像できないのであれば、このように考えてみてください。
円をいきなり一周するのではなく、まずは左上の一辺の上を動かしてできたものを考えます。右上の一辺の上を動かしたものも用意して、この2つを重ねたと思えば、内側はとんがることも納得できるでしょう。
では、面積を求めてみましょう。そのために、次のように分割していきます。
① 4×rの長方形3つ
② 半径r、中心角120°の扇形3つ→くっつけて1つの円
③2つの正三角形に挟まれた部分→うまく切って台形3つ→さらに切って長方形と正三角形3つずつ
・正三角形3つ
・長方形、縦は、横はだから、3つで面積は
以上から、全てを足せば、
かなり計算量のある大変な問題でした。
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written by k