中学生でも解ける大学入試数学26★★ 1963年名古屋大
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筆者が作成した図とともに紹介します。ご活用ください。
問題
★★
正方形ABCDとその内部に点Pがある。AP=7,BP=5,CP=1であるとき、この正方形の面積を求めよ。
ヒント、着眼点
いきなりに思えるかもしれませんが、補助線を以下のように引きます。
AP,BP,CPが登場するのであれば、DPについても考えるのがよいでしょう。うまくやると、DPの長さが求められます。
以下、解答
解答
32
解説
AT=a,TD=b,AQ=c,QB=dとおきます。三平方の定理から、
a2+c2=49...①
a2+d2=25...②
b2+d2=1...③
が言えます。①+③-②を計算すると、
b2+c2=25が得られます。よってDP=5
すると、BP=DPであるから、点Pは正方形ABCDの対角線AC上にあることが分かります。
よって正方形ABCDの対角線の長さは7+1=8より、面積は8×8÷2=32
補足
今回の問題の設定の一般化として、次のようなことが言えます。
証明は、上で述べた問題の解説中にエッセンスがあるので、ぜひ考えてみてください。
ちなみに、AP+BP+CP+DPが最小になるのは、Pが長方形の中心(対角線の交点)にあるときです。正n角形では全て中心に点を取ると和が最小になります。これは相加平均、相乗平均の関係などで示せます。
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