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中学生でも解ける大学入試数学20★★ 2015年明治大(政経)

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高校入試ではほぼ見ないですが、大学入試ではしばしば見るタイプの問題です。

おきまりの解き方があるので、覚えて損はないです。

分数の表し方として新しい方法を使ってみました。

 

 

問題
★★

\displaystyle \frac{x+y}{3} = \frac{y+z}{6} = \frac{z+x}{7} (≠0)のとき
\displaystyle \frac{x^3+y^3+z^3}{xyz}の値を求めよ。

 

 


ヒント、着眼点

このタイプの問題は、今回のように3つの文字、x,y,zの値が具体的にいくつなのかは求められないことが多いです。ただ、それでも3つの文字の値の比は求められます。このような問題は、値を求めるよう言われる式の分母と分子がそれぞれ同じ次数になっています。今回はどちらも次数が3です。

ということで、x,y,zの値の比を求めましょう。

 

以下、解答

 

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解答

 \displaystyle \frac{67}{5}


解説

\displaystyle \frac{x+y}{3} = \frac{y+z}{6} = \frac{z+x}{7} = kとおく。ここで、
\displaystyle x+y=3k , y+z=6k , z+x=7k となるから、\displaystyle (x,y,z) = (2k,k,5k)
\displaystyle \frac{x^3+y^3+z^3}{xyz} = \frac{(2k)^3+k^3+(5k)^3}{2k×k×5k} = \frac{134k^3}{10k^3} = \frac{67}{5}

 

xyzの比を出すために、与えられた式をとりあえず「=k」とおいてxyzをkで表す、これがこのタイプの問題のお決まりの解き方です。

与えられた関係式だけでは、xyzの組は無数にあります。たぐいまれなる直感力とセンス\displaystyle \frac{x+y}{3} = \frac{y+z}{6} = \frac{z+x}{7} (≠0)を満たす(x,y,z)の組を1つ見つけることができれば、その値を直接\displaystyle \frac{x^3+y^3+z^3}{xyz}に代入するのもありです。ちなみに、(x,y,z)=(2,1,5)は与えられた関係式を満たすので、これを見つけることができれば一瞬で解くことも可能です。

 

 

 

 

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written by k

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