中学生でも解ける大学入試数学15★★ 2013年早大(商)
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問題
★★
次の条件を満たす自然数a,b、正の奇数cの組(a,b,c)を考える。
2a=(4b-c)(b+c)
(1) b=13のとき、a,cの値を求めよ。
(2) a≦2013である組(a,b,c)の個数を求めよ。
ヒント、着眼点
左辺は2のa乗なので、右辺は2以外の素数で割り切れません。つまり、
4b-cとb+cの値の候補は1,2,4,8,16,32,64,...のみです。
あとは、bとcの偶奇について考え、4b-cとb+cがとりうる値を考えましょう。
cは奇数です。これが重要。
以下、解答
解答
(1) a=6,c=51
(2) 503個
解説
4bは偶数、cは奇数なので4b-cは奇数になります。
(1)
ヒントで述べたように、4b-cは1,2,4,8,...しかとりえないので、4b-c=1しかありえません。
b=13のとき、4b-c=1となるcは51。
この時b+c=64なので、a=6。
(2)
4b-c=1は確定です。この式を変形すればc=4b-1なので、これを与式に代入し、
2a=1×(5b-1)
あとは5b-1が2の累乗(ただし21≦5b-1≦22013)となるようなbを考えます。
2a+1=5b
と変形すれば、左辺が5の倍数になるaを考える、ともできます。
試しにa=1,2,...と順番に代入して左辺が5の倍数かどうか調べていくと、
21+1=3
22+1=5
23+1=9
24+1=17
25+1=33
26+1=65
27+1=129
28+1=257
29+1=513
210+1=1025
211+1=2049
どうやら4つおきに5の倍数となるようです。なぜそうなるかなどの詳しい証明はやめておきます。高校以上の知識がないと簡単には証明できないので。
さて、a=2のとき22+1=5でこのときb=1、すると4b-1=cよりc=3
このように、aとbの組が分かれば自動的にcもわかります。
つまり、a=2,6,10,14,...のとき、自動的に1つの(a,b,c)の組ができるので、1から2013の中で4で割って2余る自然数の個数が答えになります。
2013÷4=502...3よって4で割って2余るものは503個
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written by k