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中学生でも解ける大学入試数学4★ 2012年数オリ予選

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このシリーズの最初3回は東大を選びましたが、正直中学生ではなかなかとっつきずらい問題ばかりであったような気がします。なので、趣向を変えて、数学オリンピックの過去問から出題してみようと思います。東大と違い、数オリには中学生までの知識しか登場しない問題もあります。今回は中でもかなり高校受験風の問題を選びました。

 

問題

4点A,B,C,Dがこの順番で以下のように1つの円周上にあり、点Bにおける円の接線と線分ABのなす角が30°、点Cにおける円の接線と線分CDのなす角が10°である。線分ABと線分CDは平行であり、それぞれ円の中心について反対側にある。この時∠BDCを求めよ。

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ヒント、着眼点

数学オリンピックといえどこのような図形問題はマニアックな定理や知識は必要ありません。入試問題との違いといえばひらめきがより要求される点でしょうか。中学校で習う知識のみで解けます。

図形の円に関する定理は主に中3で習うかと思います。なので中3未満の方は解けないかもしれません。

 

 

 

進展がないなら補助線を引くのも手です。

 

 

以下、解答

 

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解答

70°

 

解説

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図①

2つの接線を伸ばし、交点をPとする。Pを通りAB,CDに平行な直線を引くと、同位角により∠BPC=40°となる。

図②

円の中心をOとし、BO,COを引く。接線の性質より、∠OBP=∠OCP=90°となる。四角形OBPCに注目し、内角の和が360°より、∠BOC=140°

図③

中心角と円周角の性質から、∠BDC=1/2∠BOC=70°

 

 

 

数オリ特有の雰囲気を味わっていただけたら幸いです。

 

前回

中学生でも解ける大学入試数学3 1993年東大 - 日比谷高校のススメ

次回

中学生でも解ける大学入試数学5 2003年数オリ予選 - 日比谷高校のススメ

 

 

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