日比谷高校OBが日比谷の過去問を解いてみた!!~数学編~
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日比谷高校の入試問題を解いてみたシリーズ第二弾、今回は数学編となります。まずはおおまかな数学の解き方、戦略を解説します。
実際に解いた問題は平成29年度の問題となります。リンクはこちら。(日比谷高校webサイト内へ飛びます。リンク先はpdf)
http://www.hibiya-h.metro.tokyo.jp/pdf/29suugaku_mondai.pdf
こちらは解答となります。配点も記載してあります。
http://www.hibiya-h.metro.tokyo.jp/pdf/29suugaku_kaitou.pdf
平均点
平均点は以下の通り。
男子 | 女子 | |
---|---|---|
平均点 | 64.7 | 57.6 |
表 平成29年度数学の平均点
ここからは日比谷高校の数学を解くときのポイントを述べます。(詳しい問題の解説は記事の長さの都合で省きます。別の記事で書こうと思います。)
ポイント
- 膨大な計算量に負けず、しっかりミスなく計算する
この問題を解いてみた感想は、「時間のかかる、ややこしく面倒な問題が多い」です。都立自校作成の問題は比較的計算量が多く、計算ミスをせずにしっかり計算しきることが非常に重要です。計算ミスをして時間を取られると、すぐ時間切れとなってしまいます。
- 取れる問題は必ず取る
大問1の小問集合や大問2~4の(1)など、比較的簡単な問題は必ず正解しましょう。数学は最低でも1問5点はするので、一つのミスが命取りとなってしまいます。難しいと感じた問題は後回しにして、解けそうなものから挑戦するのは一つの良い戦略でしょう。
- 証明問題や考え方を書かせる問題は丁寧に簡潔に書く
証明問題の解答を見てみましょう。以下は、大問3の証明問題です。
まず、特徴として、何かしらの式を書く時は、「○○となるので」「○○の定理より」などといった言葉を必ず前に置いています。その程度は日本語を書かなければ、まともな証明とは言えないでしょう。逆に、それ以上詳しく日本語を書くのは蛇足です。日本語で説明を書くときは、なるべく必要最低限のポイントは抑えつつ、長くなりすぎないようにしましょう。また、少し複雑な式が証明問題や説明問題に登場したときは、計算の過程まで解答欄に記述しなくても構いません。問題用紙の余白にでも計算をして、解答欄に書くのは「この式を解いて、x=2」などで十分です。
大問別解説
さて、この年度の理想的な時間配分やポイントを述べていきます。
- 大問1小問集合 満点をねらう。なるべく時間をかけない。(5分)
計算ミスをしないように気を付けましょう。作図は必ず方法を頭の中にすべて思い描けてから書き込むようにしましょう。問題に乗っている図にンフリーハンドで試し書きをしながらシミュレーションづるとよいです。
- 大問2二次関数 説明問題は正解したい(15分)
問題の特徴をしっかりとらえ、丁寧に立式しましょう。大問3、4に比べて簡単であるので、問2の説明問題は正解したいところ。
- 大問3円と相似 全体的に難問。(15分)
円周角の定理や中心角と円周角の関係、接線や接点の関係など、円に関するあらゆる知識が頭に入っていないと解けません。問2の証明はかなり複雑かつ難解で、問3は問2を利用すると分かっていても少し気づきにくい問題。最低限問1を正解し、問2の証明はかけるところまで書けばよいでしょう。
- 大問4立体 問3が難問。(15分)
問2はどうにかできるようにしましょう。問3は立体を適切な平面でうまく切ることを要求され、空間図形の高度なセンスを要求される、かなりの難問です。
(実は、私が勤めている大手の某塾においてこの大問を講師同士で解きあったところ、15分で正解したのは10人中私のみでした。)
上で述べた時間配分であれば計45分。残り5分は見直しや計算ミスを探す時間にあてましょう。
この年度の問題は平均点が去年より低いことからも、難しい問題といえるでしょう。難問を避け、比較的簡単に取れる問題を取ることを頑張ればよいでしょう。受験本番は、決してすべての問題を正解する必要はないので、できる問題から頑張りましょう。
さて、結果を発表しましょう。
検算や答えの確かめをしつつ、42分で解き終わり、、、
1問計算ミスをして92点でした。
たまたま答えの確かめをしなかった問題に計算ミスがあったということで、詰めが甘かったなと実感しました。間違えた問題は大問3の問2(2)でした。
時間配分は
大問1 5分
大問2 15分
大問3 12分
大問4 10分
となりました。大問4の空間図形が一番難しいように感じました。
このように、入試問題を解いて、解説や戦略をお伝えする記事はこれからも何回か書いていこう思います。
written by k