日比谷高校OBが日比谷の過去問を解いてみた!!~英語編~
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皆さんこんにちは。
インフルエンザが流行っています。
部屋の加湿等、体調管理はしっかり行って、万全な状態で入試を迎えましょう!
本題です。今日は2017年度日比谷高校の英語の問題について講評を行いたいと思います。
日比谷高校2017年の英語の問題はコチラ↓
http://www.hibiya-h.metro.tokyo.jp/pdf/29eigo_mondai.pdf
(受験者平均点 男子:74.7 女子:76.5)
見て分かる通り、日比谷高校の英語はリスニングと1000字程度の読解問題が2題で構成されています。
(この形式は自校作成入試が始まってから変わっていません。)
制限時間が50分ですので、時間的にはかなり厳しいと言えるでしょう。
時間制限の厳しい、日比谷の英語で高得点を取るために、日ごろから意識すべきことは
1.英語で返り読みをしないこと(英語をそのままの語順で理解すること)
2.設問を先読みし、問われている範囲の英文を読んだらすぐ設問に戻り問題を解くこと
の2点です。
英文を時間内に読み終わり、設問を解ききるためには、1のような、正統な英語力を培いつつ、2のような試験問題を解くコツが求められます。
問題文を正統に読みつつも、設問を先読みして無駄な読解を防ぐ、このバランスが重要だと言えるでしょう。
日比谷の問題の中で、英作文問題は特に時間を要します。
内容と文法の両面から考えて、バランス良く処理していきましょう。
以下、いくつか、今年の英作文問題についてコメント。
大問2 [問3] 下線部の単語を並べ替え、本文の流れに合うようにせよ。(表現改変)
Oliver : Hi, what are you doing?
Yuri : Hi,Oliver, we 【① for ② give ③ we ④ a presentation ⑤ preparing ⑥ will ⑦ are 】next week.
毎年出る整序英作文ですが、今年は難易度控えめな印象です。
まず、意味から攻めてみます。
「今何をしているの?」と訊かれ、下線部がその返答になっています。
ですので、彼らは一体何をしているのか考えてみると…
冒頭において、They are working on a presentation at Mr.Brown's science class in the living room.とありましたね。
このことから、下線部を含めた英文全体が「来週のプレゼンにむけて準備してるんだ」くらいの意味になることが分かるでしょう。
次に文法面から攻めてみます。
what are you doing?と訊かれていますから、答えももちろん現在進行形です。
先ほどの和訳を意識すれば、(prepare for ~ ...に向けて準備する)
we 【are preparing for a presentation】 と並び替えられるでしょう。
余ったwe will give を関係代名詞節としてa presentationにかけてあげれば、文意に合う英文ができます。
ここは落とせません。
大問3 [問2]
Some people say that food problems are so difficult that (2) but I don't think so.
空欄(2)に、自分で内容を考え、本文の流れに合うように5語以上書きなさい。(表現改変)
こちらも、まずは意味から攻めましょう。
前のパラグラフでKanaは「食糧問題が解決できると信じている」と述べています。それを受けて「中には食糧問題はあまりにも難しいので、(2)と言う人もいるが、私はそうは思わない」と続きます。従って(2)が「解決することができない」的な内容になると文脈に合いますね。
次に文法面から攻めましょう。
so that 構文のthat節は、完全な文章が入ります。
問題とは直接関係しませんが、
似た意味を持つ too to 構文との違いは抑えておきましょう。
Cf:) This box is too heavy for us to carry.
=This box is so heavy that we cannot carry it.
上のように、so that 構文のthat節には、文法的に欠けた要素のない、しっかりした英文が入ります。
以上、意味と文法を意識して
解答例)we can not solve it
ここも落としたくないですね。
自由英作文である大問3 [問3] [問8]は、文法的に正しい英文を書くことを心がけましょう。むしろ、日比谷高校を受験する人としては、文法的に正しい英文を書けることは最低限です。
良くある勘違いとして、文法的に正しければ満点が来る、というものがありますが、少なくとも日比谷の自由英作文に関してはその様では無いと思っております。
というのも、採点官の一人であったある先生は「As I stated above のようにして字数稼ぎをする答案が見られましたが、点をあげていません。」と仰っていました。
日比谷の英語の採点は厳しいことで有名です。英作文問題は、文法的に正しい上で、内容として洗練されたものを書かなければ高得点になりません(と思います)。
日比谷の過去問を解く際は、字数に対して中身の伴った英文を書くことを意識しましょう。
では、最後に結果発表です。
リスニングを除けば、満点をとれたと思います。記号問題は全問正解でした。
さきほどの2を意識していなかったので、時間的には35分かかりました。
Kanaが優秀過ぎて感動しました。
written by H