日比谷高校のススメ

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日比谷高校2018年(平成30年)入試問題の講評

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日比谷高校2020年(令和2年)国語の解説
日比谷高校2020年(令和2年)数学の解説
日比谷高校2020年(令和2年)英語の解説

日比谷高校2019年(平成31年)国語の解説
日比谷高校2019年(平成31年)数学の解説

日比谷高校2018年(平成30年)数学の解説
日比谷高校2018年(平成30年)国語の解説+α
日比谷高校2018年(平成30年)英語の解説

 

2018年2月23日金曜日に都立高校入試がありました。昨年まで続いていたグループ作成という制度が終わり、今年から自校作成校が各々独自の入試問題を作成するようになりました。それぞれの学校ごとに、より特徴のある問題が出題されると予想されていましたが、日比谷高校入試問題の難易度、出題傾向はどうでしょうか。

 

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国語

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hibiyastudy.hatenablog.com

 

全体講評:例年並み。

独自入試問題への移行により、数学・英語が難化したのに比べ、国語はさほど変わっていない印象を受けた。合否の鍵は国語で取りこぼさない事だろうか。また、漢字の書き取りはやや難化した様子。確実に取りたいという意識が災いしてパニックに陥らないことが大切である。

設問ごとの講評

大問1(漢字読み) 例年並み。ここは確実に抑えて得点源にしたい。

大問2(漢字書き取り) やや難化。日頃からよく耳にする言葉ばかりだが、いざ問題となると難しい印象。普段から些細な言葉にも傾聴する意識が鍵となるか。

大問3(小説) 例年並み。問題傾向も変わらず、受験生としては落ち着いて取り組みたい。分量が多いため、ディスコースマーカー等を駆使して効率的に解くことが肝要。

大問4(論説) 例年並み。〈歴史〉という概念について、筆者の意見を正確に読み取ることができるか。大問3同様に効率的に解きたい。また、250字以内の作文では「具体例」の取り込み方、論旨の構成力が鍵となる。

大問5(現古融合問題) 例年並み。過去問とさほど変わらない問題傾向で、受験生としても確実に解いていきたい。差がつくのは時間配分か。

 

 

数学

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hibiyastudy.hatenablog.com

 

全体講評、やや難化~難化。

大問1(小問集合) 例年に比べ、計算量や必要な思考量が増えている印象。作図は明らかに難化。

大問2(二次関数) 去年と同程度。問2より問3の方が簡単に思える。

大問3(平面図形) 去年よりやや難化。図に出てくる線の本数が増えるなど、問題設定がより複雑になった印象。

大問4(立体図形) 去年よりやや難化。最後の問3はかなりの難問か。

大問2以降の問1は全て簡単なので、これらを必ず落とさないこと。

数学の難易度表

凡例

〇:本番落としてはならない問題

△:やや難しい問題

×:難しい問題

f:id:hby:20180225022841j:plain

上の表の△と×を除いたすべての問題を正解すると、54点。平均点は54点くらいであると予想。 

 

英語

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hibiyastudy.hatenablog.com

 

 全体講評 昨年比:難化 増加
 昨年と比較して英文の語数と大問数が増加した。それに伴い、ただでさえ厳しい時間制限が苛烈を極め、英語の苦手な生徒には非常に辛いものになったと思われる。
 具体的には、語数は昨年より約500語ほど、英作文も書くべき字数が30字以上増えた。また、書く内容も本文を踏まえたり、行間の意図を代弁したりと書きにくいものも出題され、完全にグループ作成以前の難易度、形式に戻ったと考えて良いだろう。
 総点の内、英作文問題の配点が34点と、点数の約3割も占めているのに対し、リスニングを含めた記号選択の問題には難度の高いものは含まれていない。記号問題をてきぱきとこなし、どれだけ英作文に時間を割くことができたか、これが点数の差につながっただろう。

  英語における時間制限の厳しさは高校受験随一であり、東大入試のそれと同じものが感じられる。英作文力、精読力、速読力が等しく高く備わっていなければ、到底時間内に解き終わらないだろう。


 設問ごとの講評

1 リスニング:難易度は低いが配点は20点と高い。ここを落とすことは致命傷。


2 対話文の読解:合計語数は昨年と変わらない。(4)の語句整序はやや難問である。

 他の記号問題は平年並み。だが、やはり、30字以上の英作文が時間を奪っただろう。


3 物語文の読解:合計語数が昨年度より増加。また設問はやや難化。

 昨年と比して、後半の記号問題の選択肢の英文が長くなり、抑えるべき根拠も増えた。本文の大筋さえ押さえていれば切れる選択肢が多いものの、煩雑なものが増えた印象。

(3)の英作文は書き辛く、後回しにしても良いだろう。(4)は本文全体の構成を掴めたかがポイント。主張の一貫性を問うており、例年通りの出題である。


4 対立する二意見の英作文:昨年から引き続き新傾向の問題。テーマを手早く決められたかどうかが、結果的に点数の差につながっただろう。

 

追記(3/4):某新聞にて

今年度の日比谷高校の平均点(国数英)は、

国語:60点台 数学:50点台 英語:60点台

と発表されました。

written by Akky,k,H

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