【英語】英文解釈クイズ1(動詞の意味の決まり方)
↓ここからカテゴリー別に記事を見ることができます。↓
前回は、大学受験の英語のレベルを知ってもらうための記事でした。
今日からは、前回の記事で紹介した、皆さんにつけてもらいたい力のうち、②構文解釈力を養成するための記事を書いていきたいと思います。
(①語彙力、③国語力は皆さんが各自で鍛えるものですからね。)
第一回は、基本的なクイズです。
共通する動詞の意味の違いに注意して、解釈してみましょう。
問題 次の3つの英文を和訳せよ。
(1) A helicopter is flying *southward. *southward 南へ (副詞)
(2) The door flew open.
(3) The Soviet Union flew the first *artificial satellite. *artificial satellite 人工衛星 (名詞)
以下、解答になります。
解答
(1) 南に向かってヘリコプターが飛んでいる。
(2) 扉がサッと開いた。
解説
どの文章にも共通して、動詞のflyが使われています。
だからと言って、
「簡単簡単。"fly"は"飛ぶ"の意味だから、全部それで訳せばいい。」
と思っている人は、The door flew open.を「そのドアは吹き飛んだ。」のような誤訳をしかねません。
勘違いしてはいけないことがあります。ほとんどの動詞は単体では訳が決まりません。「動詞の訳は、動詞の後ろから初めて決まる」のです。
(1) A helicopter is flying *southward.
動詞flyの後は、副詞(時や場所、程度などを表すもの)です。
この場合、flyの訳は「飛ぶ」に決まります。
訳)南に向かってヘリコプターが飛んでいる。
(2) The door flew open.
動詞flyの後は、形容詞openです。
この場合、flyは「(鳥が飛び立つように)サッと(形容詞)になる」の意味になります。
訳) 扉がサッと開いた。
(3) The Soviet Union flew the first *artificial satellite.
動詞flyの後は、名詞です。
この場合、flyの訳は「(名詞)を飛ばす」の意味になります。
...如何でしょうか。確かに以上の解説で英語を訳せるようにはなりますが、
これだと1つの動詞に付き複数の意味を覚えなくてはなりませんね。
学習者としては、ただでさえ覚えるべき単語は多いのに、その上で意味を複数覚えるとなると気が遠くなります...
でも実は、動詞の訳は基本1つだけ覚えていれば大丈夫です。
そもそも、なぜ動詞の訳が異なってしまうのでしょうか。
実は、(1)~(3)の英文が全て、異なる「文型」に属しています。
「文型」が違うから、英文の和訳が異なってしまうのですね。
ですので、英語の学習の第一歩は「文型」と「和訳」の関係性を理解することです。
このことを理解できていれば、動詞の訳は文型を介して導くことができます。
次回の英文解釈クイズ2では、文型の説明とまつわるクイズを出したいと思います。
今日はここまで。