日比谷高校のススメ

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日比谷高校過去問解説

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数学小話

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数の性質①公倍数、公約数

数の性質②互いに素と余りの関係

数の性質③問題演習

数の性質④素因数分解

数の性質⑤ あまりと周期

数学なぞなぞ①

数学なぞなぞ②

数学なぞなぞ③

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スカイツリーからどこまで見える?②

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無限と有限のお話②

無限と有限のお話③

無限と有限のお話④

3×4と4×3は違うのか① 順序を守る意味

3×4と4×3は違うのか② 順序を逆にできない例

3×4と4×3は違うのか③ あみだくじで掛け算

 

 

中学生でも解ける大学入試数学

★  …かんたん
★★ …ふつう
★★★…むずかしい

 1★★ 2007年東大

 2★★ 2005年東大

 3★★ 1993年東大

 4★  2012年数オリ

 5★  2003年数オリ

 6★★ 2009年数オリ 

 7★★ 2005年京大

 8★  2000年阪大

 9★★ 1970年東大

10★★ 2008年北大

11★  1977年北大

12★  2018年北大

13★  2012年慶應大

14★  2014年慶應大

15★★ 2013年早稲田大

16★★ 2014年早稲田大

17★★ 1996年京大

18★  2010年上智大

19★★ 2016年明治大

20★★ 2015年明治大

21★  数検準1級

22★★ 数検2級

23★★★1990年東工大

24★★ 2016年上智 

25★  2017年明治大

26★★ 1963年名古屋大 

27★★ 1982年名古屋大 

28★★ 1998年早稲田大

29★  1961年阪大

30★★ 巣鴨高 

31★★ 早稲田実業高 

32★★ 城北埼玉高

33★★ ラ・サール高

34★  慶應志木高

35★  灘高

36★★★巣鴨高

37★★ 法政大学女子高

38★★ 都立西高

39★★ 都立日比谷高

40★  都立国立高

41★  学芸大附属高

42★  計算問題①

43★★ ラ・サール高校

44★★ 計算問題②

45★★ 2002年関西大

46★★ 2011年日本工大

47★★ 1999年神戸大

48★★ 2019年京大

49★★ 2019年名大

50★  2018年学習院大

51★★ 2019年中央大

52★★ 2019年千葉大

53★  1998年横国大

54★★ 1999年阪大

55★  2002年お茶女大

56★★ 2019年静子大

57★★ 2018年防衛大

58★★ 2015年福井大

59★  2017年お茶女大

60★★ 2017年千葉大

61★  2019年法政大

62★★ 摂南大

63★★ 兵庫県立大

64★  日本大

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66★★ 2013年埼玉大

67★★ 2016年埼玉大

68★  早稲田実業高

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70★★★巣鴨高

71★  灘高

72★  灘高

73★★★慶應志木高

74★★ 東大寺学園高

75★  慶應義塾高

英語

中学生でも解ける外伝 高校入試難問76★ 早大実業高

新年になったので、高校入試が終わるまで高校入試の難問を紹介することにします。

↓↓↓ 去年もやっています    ↓↓↓

 

今年の早実から、あまり見慣れない問題を紹介。2020年度の早実、問3から。

 

問題
★★

(1) x,\ y についての方程式\begin{cases} y=ax+2\\y=bx-3 \end{cases} が解をもたないための条件を、定数a,bを用いて表せ。

(2) A,\ B,\ C,\ D,\ E を定数とする。x,\ y についての4つの方程式

Ax+By=-12…(ア)\\Bx-Ay=16…(イ)\\6x-8y=C…(ウ)\\Dx-6y=E…(エ)


は、以下の条件を全て満たすとする。

条件Ⅰ:(ア)と(ウ)を連立方程式として解いても、解はない。
条件Ⅱ:(ア)と(エ)を連立方程式として解くと、解はx=8,\ y=9 である。
条件Ⅲ:(ウ)と(エ)を連立方程式として解いた解は、(ア)と(イ)を連立方程式として解いた解より、x の値は6大きく、y の値は2大きい。

A,\ B の値をそれぞれ求めよ。
C,\ E の値をそれぞれ求めよ。

 

 

ヒント、着眼点

明らかに(1)が(2)のヒントとなっています。どうにか(1)を自力で気づいて欲しいという出題者の意図が読み取れます。
連立方程式が解を持たないのはどんなときか、というのは基本的に中学校では習いません。入試本番の緊張の中で自力で気づくしかないのです。

ヒントは、(1)の連立方程式の各式が「y=」の形で書かれていることに注目しましょう。

 

 

 

 

 

 

以下、解答

 

 

 

 
解答

(1) a=b

(2)
①A=3, B=-4
②C=12, E=-126

 

 

 

 
解説

 

(1) 

解法①直感的な解法

連立方程式の解(x,y)は、与えられた2つの式が表すグラフの直線の交点でもあることを思い出します。つまり、

連立方程式\begin{cases} y=ax+2\\y=bx-3 \end{cases} が解を持たない」
ときと、
「2直線y=ax+2,\ y=bx-3が交点を持たない」
ときが一致します。
この2直線が交点を持たないのは、2直線が平行で、切片が異なるときです。よって、a=b

解法②高校数学っぽい解き方

連立方程式\begin{cases} y=ax+2\\y=bx-3 \end{cases} が解を持たないときは、
方程式ax+2=bx-3 が解を持たないときです。 
ax+2=bx-3\\(a-b)x=-5\dots①
ここで、a=b であるとき①の左辺は0、右辺は-5となり、解をもちません。(そもそも①の両辺からxが消えてしまうから、①の両辺が等しくなるようなxの値が存在しないということ。)
また、a\neq b であるとき、a-b\neq0 ですから、①の両辺をこれで割って、x=\frac{-5}{a-b} という解をもちます。よって、a=b

 

(2)

条件Ⅰから順番に処理していきます。

条件Ⅰ:(ア)と(ウ)を連立方程式として解いても、解はない。

(1)を活用したいので、(ア)と(ウ)をそれぞれ「y=」の形に変形しましょう。

(ア)を変形する過程で、両辺をBで割る必要があるので、B≠0であることを先に確認します。もしB=0とすると、(ア)はy軸に平行な直線、(ウ)はそれとは平行でない直線なので、必ず交点があるので、連立方程式が解をもってしまいます。よってB≠0
これを確認してから変形すると、
\displaystyle y=-\frac{A}{B}x-12…(ア')\\\displaystyle y=\frac{3}{4}x+\frac{C}{8}…(イ')
この2直線が平行で切片が異なるときが、条件Ⅰを満たすときです。よって、
\displaystyle -\frac{A}{B}=\frac{3}{4}\dots②,\ -12\neq\frac{C}{8}\dots③


条件Ⅱ:(ア)と(エ)を連立方程式として解くと、解はx=8,\ y=9 である。

これより(ア)と(エ)にこの値を代入してよいから、
8A+9B=-12\dots④,\ 8D-54=E\dots⑤

②と④を連立して解くと、
\underline{A=3,\ B=-4}

 

条件Ⅲ:(ウ)と(エ)を連立方程式として解いた解は、(ア)と(イ)を連立方程式として解いた解より、x の値は6大きく、y の値は2大きい。

今、A=3, B=-4と分かりましたから、(ア)と(イ)で作った連立方程式は解が出ます。(ア)と(イ)は改めて、
\begin{cases} 3x-4y=-12\\-4x-3y=16 \end{cases}
となるので、
(ア)と(イ)を連立方程式として解いた解は、x=4,\ y=0 となります。条件Ⅲより(ウ)と(エ)を連立方程式として解いた解は、x=10,\ y=6 です。
これを(ウ)と(エ)に代入すると、
60-48=C\dots⑥,\ 10D-36=E\dots⑦
⑥より、C=12。これは③を満たしています。
⑤と⑦より、D=-9, E=-126

 

 

やることが多く複雑な問題ですが、落ち着いて一つ一つこなしていけば決して難しくはないかと思います。(1)がすんなりできれば、ですが。 ただ、早実の問題としては丸々捨てても構わないかと思います。他の放物線の問題などに時間を使えばよいでしょう。

 

 

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75★★ 慶應義塾高

次回

 

 

written by k

【数学小話】格子点を数える問題の解法研究

数Bの数列の単元で登場するやや難しめの問題として、格子点の個数を求める問題があります。このタイプの問題の解法を研究してみます。

 

問題

n自然数とする。x> 0,\ y> 0,\ 3x+4y<12n を満たす整数の組(x,y) の個数は、
\displaystyle \fbox{ア}n^2-\fbox{イ}n+\fbox{ウ}
である。

 

f:id:hby:20200212211831j:plain

n=2の場合の図を用意しました。問題の不等式はすべて=がついていないので、この青の三角形の内部(周を含まない)にある格子点の個数を求めることになります。

今日はこの問題を複数の解法で求めます。問題によって不等号に=が入っていたり入っていなかったりしますが、基本的な考え方はどれも同じです。

 

解法①xまたはyを固定する

xを固定するときは、x=aという直線上に格子点がいくつあるかをaで表し、aについて和をとります。yを固定するときも同様。今回はyを固定して解いてみます。

 

y=1という直線上にある三角形内の格子点の個数はいくつか
y=2という直線上にある三角形内の格子点の個数はいくつか
y=3という直線上にある三角形内の格子点の個数はいくつか

y=3n-1という直線上にある三角形内の格子点の個数はいくつか

というのをそれぞれ数え上げ、和をとればよい、という考え方です。一般に、

y=aという直線上にある三角形内の格子点の個数をN(a)と書くことにし、N(a)をaで表します。

f:id:hby:20200212213122j:plain

y=aを固定したとき、N(a)は、
0<x<4n-\frac{4}{3}a
を満たす整数xの個数となるので、
(y=aと固定されているので3x+4y<12nx<4n-\frac{4}{3}aに変わる)

a=3m-2のときN(a)=4n-4m+2
a=3m-1のときN(a)=4n-4m+1
a=3mのときN(a)=4n-4m-1

と表すことができるので、aを1から3n-1まで動かしたときの和が求める答えなので、

\displaystyle\sum_{a=1}^{3n-1}N(a)\\\displaystyle=\sum_{m=1}^{n}(4n-4m+2)+\sum_{m=1}^{n}(4n-4m+1)+\sum_{m=1}^{n-1}(4n-4m-1)\\\displaystyle=2n^2+(2n^2-n)+(2n^2-3n+1)\\=6n^2-4n+1
とすれば出ます。
 
ちなみに、yを固定した今回はaの値によって3つの場合分けになりましたが、xを固定した場合は4つの場合分けをすることになるので、今回はyで固定した方が楽です。
 

利点
領域の形状にかかわらずできる(領域の境界が放物線などでもよい)

欠点
aの値によって場合分けをするのが面倒、シグマの計算の回数も増えがち

 

 

 

解法②長方形内にある格子点の半分

求める格子点の個数は、1\leqq x\leqq4n-1,\ 1\leqq y\leqq3n-1 が表す長方形内にある格子点の(ほぼ)半分であることを用いて出します。
領域の境界上の格子点も数えるような問題なら、それに応じて適切な長方形を考えればOK。

f:id:hby:20200212224829j:plain

n=2の図で説明します。nの値がもっと大きいときの図は脳内で補完してください。
このオレンジの長方形内にある格子点の個数は、(4n-1)(3n-1) 個です。ここで、直線3x+4y=12n 上にある格子点がn-1 個(この図における赤い点)あるので、これを引くと残りは(4n-1)(3n-1)-(n-1) 個。これのちょうど半分が求める個数です。なので、
\displaystyle\frac{(4n-1)(3n-1)-(n-1)}{2}\\=6n^2-4n+1

 

かなりエレガントな解き方でオススメです。

利点
計算量が少ない

欠点
領域の境界が放物線だとうまくいかない

 

解法③nを1増やしたときの格子点の増加に注目する

 求める数をS(n)と置いたときに、S(n+1)とS(n)の差をnで表します。これができたら階差数列から一般項を求める問題の要領でS(n)が求まります。

①まず、n=1のときの図を自分で書いて点を数えれば、S(1)=3はすぐに求まります。

②次に、S(n+1)-S(n)を求めます。そのためにnとn+1のグラフを比較します。

f:id:hby:20200212233652j:plain

S(n)で数える格子点を覆う三角形が、S(n+1)の図の左上隅にすっぽり入ることを考えると、新たに増える点はy座標が1から3までの格子点です。この個数を左の列から順に数えていくと、

縦に3個並ぶ点が4n-1列
縦に2個並ぶ点が2列
一番右に点が1つ

あるので、計12n+2個です。したがって、階差数列の考え方で、
n\geqq2 のとき、
\displaystyle S(n)=S(1)+\sum_{k=1}^{n-1}(12k+2)\\=3+(6n^2-4n-2)\\=6n^2-4n+1

 

利点
特になし、しいて言えば階差数列の計算練習になる

欠点
領域が単純な形でないとうまくいかない(かも)

 

 

解法④ズル?穴埋めであることを悪用

 この問題はたまたま穴埋めであること、過程はどうでもよいから答えの数字さえ当たればよい、という場合にのみ使ってもよい方法。

答えが
\displaystyle \fbox{ア}n^2-\fbox{イ}n+\fbox{ウ}
と、nの2次式で書けることが分かっているので、n=1,2,3のときの点の個数を実際に書くなどして求めておいて、その値に合うようにア、イ、ウの値を決めます。

n=1,2,3を(実際にグラフを書くなどして頑張って)求めてみると、

n=1のとき、3個
n=2のとき、17個
n=3のとき、42個

となるので、これで連立方程式

\fbox{ア}-\fbox{イ}+\fbox{ウ}=3\\4\fbox{ア}-2\fbox{イ}+\fbox{ウ}=17\\9\fbox{ア}-3\fbox{イ}+\fbox{ウ}=42

を作って (ア,イ,ウ)=(6,4,1) と求まります。

センター試験マークシート問題など、答えさえ出ればよい問題ならこのようにいくつかの具体例の結果から「問題文の答えの式に合致するのはこれしかない」とする方法です。

 

利点
詳しいことが分からなくても答えを楽に出せる

欠点
センター試験マークシート問題など、限られた場面でしか使えない

 

 

written by k

中学生でも解ける外伝 高校入試難問75★ 慶應義塾高

新年になったので、高校入試が終わるまで高校入試の難問を紹介することにします。

↓↓↓ 去年もやっています    ↓↓↓

 

 慶応義塾の過去問から因数分解を1つ。この記事を書いたあとに気づいたのですが、もう慶應義塾高校の入試は終わってますね。

 

問題

a^2-a^2b^2+b^2+4ab-1因数分解せよ。

 

 

ヒント、着眼点

高校入試の因数分解は基本アイデア勝負なところがあります。経験と勘でうまく項を分けて頑張る。

 

 

 

 

 

以下、解答

 

 

 

 
解答

(a+b+ab-1)(a+b-ab+1)

 

 

 

 
解説

a^2-a^2b^2+b^2+4ab-1\\=a^2+2ab+b^2-a^2b^2+2ab-1\\=a^2+2ab+b^2-(a^2b^2-2ab+1)\\=(a+b)^2-(ab-1)^2\\=\{(a+b)+(ab-1)\}\{(a+b)-(ab-1)\}\\=(a+b+ab-1)(a+b-ab+1)

 

 ポイントは4abと2ab+2abと分けること。これでA2-B2の形ができます。高校入試ではこのようにうまく分けて頑張れば全て解けるはず。

 

補足 高校数学での解法

たすきがけが分かっている人向け。まずは与えられたものをaの指数だけに注目して並び替えます。

a^2-a^2b^2+b^2+4ab-1\\=(1-b^2)a^2+4ba+b^2-1

これをaの二次式とみなし、たすきがけをします。

(1-b^2)a^2+4ba+b^2-1\\=(1+b)(1-b)a^2+4ba+(b+1)(b-1)

f:id:hby:20200207121143j:plain

aの二次式とみているので、bが絡むものはあくまで係数扱いです。このようにたすきがけができるので、答えは

( (1+b)a+(b-1))((1-b)a+(b+1) )\\=(a+b+ab-1)(a+b-ab+1)

と求められます。 

 

 

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